浴衣を着て花火大会に行きたい!
けど着付けを自分でするのは難しそう…。
どっちを前にしたらいいか分からないレベルだし(泣)。
花火大会やお祭りは、普段着でも十分楽しめますが、やはり浴衣を着て行ってみたいですよね。
家族や友人に着付けができる人がいると助けてもらえますが、自分で着付けができると、思い立った時にサッと浴衣が着れるので、着付けを覚えたい!
実は、ちょっとしたポイントさえ押さえれば、綺麗に浴衣を着付けできるんです。
それに、浴衣が着れるようになると、着物も一人で着ることができるようになります。
今回は浴衣の着付けについて紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
まずは浴衣を着る時に必要なもの
浴衣を着る時に最低限必要なものは、次の6つです。
- 浴衣
- 帯
- 腰紐2本
- 伊逹締め
- スリップ
- 下駄
あると便利なものが次の4つです。
- 衿芯
- 帯板
- フェイスタオル
- 腰紐追加で1本
こちらで浴衣の着付けで必要なアイテムについて紹介していますので、参考にしていてくださいね。
⇒浴衣の着付けで必要なものは?あると便利なものって何?
浴衣の着付けで前・えり合わせはどっち?
洋服のシャツだとボタンがあるので、前がどちらかわかりますが、浴衣の場合、左右似ているので区別がつきません。
これはズバリ、
和服を着る時、先に行うことを「前」と表します。右から合わせるので「右前」といいます。
両手で浴衣を持って、右から体に合わせ、左をかぶせるようにします。
ちなみに…
浴衣の場合も、着物の場合も、着る時には右から。
子供が着る場合も右から。
和服はすべて右から先に体に合わせます。
これだけ覚えておけば大丈夫です。
えり合わせを左前にする場合ってあるの?
浴衣や着物のえり合わせは、右からでしたが、反対の左からにする時もあります。
この時の理由は諸説ありますが、主に次の2つの理由と考えられています。
- 719(養老3)年に法令が定められたから
- 亡くなった方に着せる時に行うから
一つ目は、奈良時代719(養老3)年に、元正天皇によって「えり合わせは右から」と法令に定められたとの一説があります。
この法令は「衣服令(えぶくりょう)」といい、その中で、「初令天下百姓右襟」という一文が起源とされ、全ての人が衣服を右を前にしてに着ることを定めました。
これ以降、庶民は右前に着ることになり、定着したものと考えられています。
二つ目は、この背景に中国の思想の影響が関わっています。
「誰でも死ぬと位が上がって神や仏に近づくとして、貴人と同じ左前に着せた」からという思想があります。
この思想では、左の方が右より上位であったことから、位の高い高貴な人にだけ左前は許され、庶民は右前に着ていたという経緯があるそうです。
その思想を参考に、聖徳太子が日本でも普及させたとする一説があります。
また日本では、「逆さごと」という葬儀の習慣があり、その中の一つに左前があります。
逆さごとは、”死”は非日常のことで、死者の世界と日常を区別するために行われることをいいます。
死の世界は、現実世界と真逆になっていると考えられていて、日常行っていることと逆のことをすることで、死の世界と日常を区別して、今生きている人を守るために行う風習とされています。
このような風習で、左前に着てもらって送り出すのです。
ちなみに、お通夜が夜に執り行われる傾向にあるのは、死の世界とは昼夜逆転していて、明るい時間帯に死の世界へ送り出そうという考えがあったことが由来だそうです。
着くずれしにくい浴衣の着付け
では浴衣の着付けについてです。こちらの動画は丁寧に解説されていて、ポイントが分かりやすいかと思います。
浴衣の着付け全体の流れ
- 肌着をつける
- ウエスト周りにタオルを巻いて体型を補正
- 浴衣を羽織る
- 袖に腕を通し、片方の手で衿をもつ
- もう片方の手で背中の中心にある縫い目をもつ
- 衿の抜き加減を調整する
- 上前と裾戦の位置を決める
- 下前の位置を決め、上前を重ねる
- 腰紐をしめる
- 身八つ口から手を入れ、シワが出ないよう調整
- 胸元からおはしょりまでのシワをなくす
- 後ろを整える
- 衿元部分は、鎖骨に間を隠すよう合わせる
- 浴衣全体のバランスを確認して、胸の下で腰紐を結ぶ
- おはしょりに手を入れて整える
- 伊逹締めを締める
- 二つに折った帯をしっかりと巻く
- 胸の前で結び目を作る
- お尻の位置までクルっと動かす
- 帯板を入れる
着付け完了!!
文字にすると分かりにくいですが、動画を見ながら着付けしてみて、流れを確認する時に上記のポイントを見るようにすると分かりやすいかと思います。
2~3回ほど練習すると、自分で簡単に着付けができるようになりますよ!
お気に入りの浴衣で、お出かけを楽しんで下さいね。