朝起きたら口の周りが熱っぽい感じがして鏡を見ると、中心よりやや右側の上唇に水ぶくれが出来ていた…。あの厄介な「口唇ヘルペス」です(泣)。
疲れたと感じた時になりやすく、見た目にも痛々しいので出来てしまうとテンションが下がるし、女性では化粧の時に困ってしまいます。
今回は「口唇ヘルペス」についての話題です。
口唇ヘルペスって何?
口唇ヘルペスは、唇やその周囲に小さな水ぶくれができる病気です。
口唇ヘルペスの原因って何?
口唇ヘルペスは、「単純ヘルペスウイルス」が原因の感染症で、日本人の約8割がウイルスに感染していると言われるほど実に身近なウイルスの一つです。
70歳以上はほとんどヘルペスウイルスに感染しているというデータもありますが、自分が感染していることに気が付かない人が多いです。
熱の華、風邪の華とも言われ、発熱、疲労、ストレス、月経、紫外線などの刺激で身体の抵抗力が落ちることが引き金になり、再発を繰り返すのが特徴です。
口唇ヘルペスの初期症状と経過ってどんな感じ?
1.皮膚がピリピリ・むずむず、ほてり、かゆみ
水ぶくれが出てくる前に、皮膚がピリピリ・むずむず、ほてり、かゆみを感じます。何度もヘルペスになった人だと、自分でもヘルペスになることがわかるようです。
実際に年に3回ほどヘルペスになる友人は「唇が何となく熱い感じがあるから明日ヘルペスになると思うわ…」って宣言して本当に翌日ヘルペスになっている姿を見た時には正直驚きました(笑)。
2.赤く腫れる
違和感などの自覚症状から半日ほどで唇が赤く腫れてきます。ウイルスが活発に増殖をしている時期なので、このタイミングで治療を始めると症状がひどくなることが防げるようです。
3.1~3日後に水ぶくれ
赤く腫れたところの上に水ぶくれができます。
4.かさぶたができて治る
水ぶくれができたところが、かさぶたになってきて自然治癒していきます。ここまで約2週間ほどかかります。
口唇ヘルペスを早く治すには?
そろそろできる予感がしたり、口唇ヘルペスの症状が出てしまった場合は、なるべく早い時期に治療を始めるほうが治るのも早いようです。
再発を繰り返す人は医師の指導を受けて早期に対応できるようにしておくと安心です。
友人に海やスキーに行くと必ず口唇ヘルペスになる人がいて、対策として塗り薬を持っていくと言っていました。
口唇ヘルペスの感染から潜伏まで
1.初感染
外部からヘルペスウイルスが侵入して感染しますが、感染に気が付かない場合が多いようです。実に9割近い人は不顕性感染と呼ばれる特に自覚症状が無く感染するケースのようです。
大人になってから初感染すると症状が重く再発を繰り返しやすく、初感染のほうが再発より症状がひどかったり発熱する場合があります。
2.ウイルスの潜伏
細胞内で増殖したヘルペスウイルスは、顔面にある「三叉神経」という神経を通り、頭部にある「三叉神経節」という太い神経の集まっているところに潜伏します。
3.ウイルスの増殖
発熱、疲労、ストレス、月経、紫外線などが引き金になり、三叉神経節に潜んでいたヘルペスウイルスが増殖を開始し、三叉神経に沿って唇のほうへ移動します。
4.再発
細胞の中にヘルペスウイルスが入ると、細胞内で細胞の核と結合します。するとウイルスに感染した細胞核から新たなウイルスが増殖を繰り返します。
5.収束。そして…
2週間程度で細胞内からウイルスは無くなりますが、三叉神経節に潜伏して次の機会を待つことになります。
日常生活での注意点は?
口唇ヘルペスは非常に感染力の高いウイルスです。また人との接触によって感染する「接触感染」で、症状が出ている時期はウイルスを放出しているため、子どもなどヘルペスウイルスに免疫が無い人や、抵抗力が低下している人に近づかないように注意しましょう。
皮膚に触れるだけでは感染はしないものの、皮膚の小さな傷や湿疹などがある場合は感染してしまいます。アトピー性皮膚炎の人は皮膚のバリア機能が低下していることが多く、皮膚から感染して広範囲にひろがってしまい重症化する恐れがあるので気を付ける必要があります。
また、「物を介した感染」の特徴もあり、口唇ヘルペスになっている人が使ったタオルやグラスなどの共有は避けるようにしましょう。
口唇へルぺスの再発の予防は?
口唇ヘルペスになってしまうのは、免疫力が下がっていると再発しやすいです。普段の生活では疲れやストレスを溜めないようにすることが予防に効果が期待できます。
また紫外線に当たると免疫力を下げてしまうことから、日頃から紫外線対策は行うようにしましょう。
肌荒れや皮膚炎のある人は普段のスキンケアも大切になります。
まとめ
いかがでしたか?
口唇ヘルペスになる時は、身体からのSOS信号だと言えますので、身体を休めることと、日常生活で疲れを溜め込まないようにすることが大切です。