今すぐにでも会社を辞めたいと思っているけど、なかなか自分から言い出しにくい…。退職は人生を左右する大きな出来事なので、慎重に行動をしないと怖いと感じますね。
そういった方を対象に、自分の代わりに会社を辞めたいと言ってくれる退職代行サービスが急増しています。
確かに辞めるというと周囲の反応が変わって大変だったり、何となく後ろめたさを感じてしまい、やめづらい経験をされた方も多いのではないでしょうか。
しかし、利用したことが無い方にとっては、何やら怪しいサービスと思ってしまうことも…。世代によって捉え方には様々あるようですが、今回は退職代行についてや、失敗したら会社を辞められなくなるのかどうかについてまとめてみました。
退職代行とは何?
退職代行とは、会社を辞めることを本人に代わって退職の意向を勤務先に伝えるサービスのことを言います。
退職代行サービスを利用すると、次の5つのサービスを受けることができます。
- 退職する意思を会社に伝えてくれる
- 有給休暇を取得したいことを連絡してくれる
- 離職票がほしいことを伝えてくれる
- 依頼主が会社に行かなくてもいいように連絡してくれる
- 転職活動に専念する時間を確保してもらえる
2017年5月から退職代行サービスを開始した「EXIT」では、依頼を受けると早くてその日のうちに、本人に代わってEXITの担当者のほうから依頼主の勤務先に退職の意向を伝えてくれるそうです。
退職に関する連絡は、EXITの担当者が仲介してくれるので、話がまとまった時点で、依頼主は退職届けを郵送などで提出するだけで会社を辞めることができます。
そして、退職代行サービスに依頼した翌日から会社に行かなくても退職ができるように手続きを行ってもらえます。
利用者は急増中だそうで、EXITでは1か月で数百件の申し込みがあると言います。
依頼者の7割以上が20代前半。7:3で男性の割合が多く、業種はIT、介護、飲食業が多いようです。
退職代行サービスの利用料金はどの程度?
正社員・契約社員で5万円
パート・アルバイトで4万円
依頼主は退職届けを準備して会社に郵送などで提出するだけで、本人が直接会社と連絡を取らなくでも済むほか、備品も郵送でやり取りができるので、決して安くはない金額ですが、上司に直接伝えるのが怖い人や、精神的に追い詰められている状態の方など、会社に連絡を取りたくないという方だと便利なサービスに感じますね。
退職代行サービスは比較的新しいサービスなので、サービス会社によって価格差があり、10万円かかるところもあるようなので、よう吟味するといいですね。
退職代行で失敗することってある?
メリットが多い退職代行サービスですが、失敗して会社を辞められないことはあるのでしょうか?
そもそも退職を禁止する法律は存在しないので、法的では退職ができないことは一切ありません。
すでに抱えているトラブルの場合は?
しかし、退職代行サービスに依頼したからといって、すでに抱えているトラブルについては解決はしてもらえません。人間関係で揉めていて会社側と何らかの対応が必要な時には、本人が直接話す必要があるでしょう。
まずはサービスを依頼する会社に相談していてもいいでしょう。
残業代の不払いなど法的な問題は?
残業代の不払いといった法的な問題が理由の場合、サービスの対象外になります。法的な問題は弁護士が必要になります。
法的な問題かどうか判断が難しい場合は、サービスを依頼する前に確認してみるといいですね。
損害賠償を請求されたらどうなる?
会社側からすると、即日退社をされると何かと不都合が生じるもので、そのため損害賠償を請求すると言ってくる会社が稀に存在するようです。
せっかく退職代行サービスを依頼したのに、会社から請求されるのは失敗したと感じますが、この可能性は非常に少ないと考えられます。
真摯に経営している会社であれば、辞めるという人に深く関わることは会社にとってメリットがありません。
腹黒い経営をしている会社では、第三者が関わってくるのを好まない傾向があります。それに、従業員に損害賠償を請求するには損害があったことを証明する必要があります。
叩いたらホコリがいっぱい出てくることが分かっているのに、そこに突っ込むことはしないですね。
会社に置いてある自分の備品に関しては、郵送してもらえるように代行サービスがしてくれるので心配する必要がありません。
依頼後、会社に退職の連絡をしないとどうなる?
退職代行サービスを利用して失敗例と言えるものが、依頼を受けながら、その日のうちに会社に連絡をしなかったり、明確に退職の意思を伝えてなかった場合が考えられます。
退職代行サービスによっては、電話連絡のみの対応を行っているところもあるようです。これがすべて間違っているとは言えないのですが、電話連絡だけでは、後々言った言わないの話になり証明することが非常に困難になってしまいます。
代行サービスを利用する場合、どのような連絡手段を取るのかを確認するといいですね。
弁護士に依頼する場合では、書面などにして退職のい意思表示を会社宛てに伝える方法を使うことが多いです。伝える方法は、FAXや内容証明郵便が典型だそうです。
書面などで連絡をしておくことに加え、電話で細かい部分で補足する流れをとるので、退職の意思を伝えることを失敗することがほとんど考えられないです。
まとめ
退職代行サービスは、会社を辞めることを本人に代わって退職の意向を勤務先に伝えるサービスのことです。
サービスの利用料金は、正社員・契約社員で5万円、パート・アルバイトで4万円(EXITの場合)。
退職が失敗することはほとんど無いものの、すでにトラブルを抱えている場合や、法的な問題の場合だと、代行サービスでは対応できません。
会社を辞めることを勤務先に伝えることを失敗するケースが稀にあるので、サービスを利用する前に確認すると安心です。
自力で退職の意思を伝えることが出来る方にとっては不要のサービスだと考えられますが、直接上司に退職を伝えるのが怖い方や精神的に辛くて会社とかかわりたくないと感じている方には便利なサービスと考えられます。
サービスを利用する場合は、よく吟味するようにするといいですね。